「先生」に苦言 患者の権利オンブズマン
8日、大阪NPOプラザで「患者の権利オンブズマン関西」の設立総会が開催されました。
総会に先立ち、基調講演「患者本位の開かれた医療を目指して」(講師:NPO法人医薬ビジランスセンター理事長・浜六郎医師)、シンポジウムが行われ、100人の参加者がありました。猛暑の中、これだけの参加されたことは
、「患者の権利」に関して多くの関心と権利を体現する医療行為が行われることの切実性が現れていると思いました。
写真の説明
左上 シンポジストのみなさん
右上 開会挨拶
池永満・NPO法人患者の権利オンブズマン理事長
中 患者の権利と受診行動を説明する足立優歯科医
右下 基調講演「患者本位の開かれた医療を目指して」
浜六郎医師
左下 「オンブズマン・相談活動に従事されてきた体験を通して
これからの関西の活動についてを話す本田めぐみ・全国連絡委員
基調講演もシンポジストもドクターや弁護士が多く(5人中4人)、主役が患者であるはずなのですが、報告者が1人というのは、寂しい気持ちになりました。また、シンポジストの発言の後、会場からは、弁護士やドクターに対するこの催しのなかでの呼称「先生」に対する苦言も出されました。
主催者側も感激されていましたが、この「患者の権利オブズマン関西」の活動を支えていこうとするボランティアに30人以上の方が応募されたことは、関西での活動の支えになることでしょう。
9月26日には、ボランティアの「市民相談員養成講座」が行われます。
オンブズマン活動については、NPO患者の権利オンブズマンのサイトをご覧ください。
講演内容から
①浜医師
・問診 ・何をどうして欲しいかを医師はよく聞くべき
・これまでに処方された薬もきちんと患者の
病歴として把握することの重要性
・診察 神経症状などは、問診と神経学的な診察が必要
・検査 必要性と危険性の説明
結果の説明
・処方 薬剤そのものの必要性を問わなければならない時代に
薬剤の説明(効果と害)
結果の評価と説明(効果と害のチェック、処方の妥当性
や用量の調節など
②足立医師 患者の権利を推進するために
・医療に対する参加権
・知る権利と学習権
・最善の医療を受ける権利
・安全な医療を受ける権利
・平等な医療を受ける権利
・医療における自己決定権
③池永弁護士 患者の権利オンブズマンの5年間
オンブズマンと「ヨーロッパにおける患者の権利の促進に関する宣言」(1994年)
苦情調査申し立て権
患者からの苦情については、医療機関側は調査し迅速にその結果をその患者に報告しなければならない
・5年間で4800件の相談を受け、1200件の面談による相談を受けた
医療行動そのものに関する相談がほとんど、医療の周辺に関するものは少ない。
④谷弁護士 東京における2年の経験から
・ボランティアの組織化と「事例検討」を深めること
⑤本田めぐみ全国連絡員
・「神戸」から「関西」へ。
・ご協力のお願い・・・ボランティア、事務所(活動拠点)の提供
この日の集会への参加者の居住地は、大阪50、京都6、兵庫17、和歌山3、奈良2、滋賀4、その他16等でした。
Comments
sinさん、書き込みありがとうございました。
sinさんも来ていらっしゃったんですね。あの「苦言」を発言した方は実は友人の親戚というつながりがあって、少しご挨拶しました。この日の会自体は自分のblogにも書きましたがちょっと物足りないものでした。でもこのような活動が知られるようになって広まっていくのは良い事だと思います。広まるにつれてよりよくなっていくでしょうし。
がんを語る有志の会でもまたお目にかかる機会があると思いますがよろしくお願いします。
Posted by: ひでたか | August 16, 2004 11:35 PM