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March 06, 2005

もっとたくさんの方に聞いていただく努力が

 5日、10時から東京・経団連会館で「平成16年度厚生科学研究費肝炎等克服緊急対策研究」公開報告会が開催されました。東京の患者会の役員さんと打ち合わせもあったので、聴講のために上京しました。
 国の肝炎対策事業の経過やその成果、課題などを中心に、ウイルス肝炎に関する様々なことが担当の研究者から報告されました。
 参加者数ですが、いつも空席が目立ちます。もっとたくさんの方に聞いてほしいものです。とりわけ医療従事者の方々に。
 フジテレビ系の「検証C型肝炎」取材スタッフも見えていました。薬害肝炎訴訟弁護団の方々も。

  聞いてみて私の感想は、
 1.C型肝炎等緊急対策事業=①自信率の向上をはかるためにはどうするか
    ②企業に働く方々のウイルス検診受診を高めるためには、
     その問題点(企業の費用負担、個人情報保護など)
    ③検診結果とその後のフォロー
      (要治療者を専門医療にどう結びつけるか)
 2.C型肝炎の治療ガイドライン(ペグインターフェロン+リバビリン等)
   =長期投与のために患者負担
      (有害事象と費用、日常生活への影響など)
     同上治療法の対象者は、GPT「正常者」への対応は?
 3.B型肝炎の治療ガイドライン
   35歳という年齢、ウイルス量でラインを引くことと、
   抗ウイルス剤の将来永遠に続く投与という治療法の問題
 4.C型肝炎ウイルスの母子感染の状況と対策ガイドラインの策定
   ・母子感染12%、3歳を超した時点でウイルスが陰性になったのは
    その3割。
   ・その後の対応、治療法。
   ・母子感染防止のための帝王切開による治療はベストではない、否定的。
 5.血液透析施設の感染防止マニュアルの徹底、
   ・過半数の施設は年間に新感染者は0,でも年間に5人も新感染者を
    出している施設も。
 6.歯科診療所の感染防止マニュアルの作成をとりくむ
 7.劇症肝炎の診断基準について検討が必要か
   ・報告者の内容、まとめるための誠実さ?、劇症肝炎の救命率の
    高い施設の与芝レポートの内容は理解できないとの発言もありました
 8.E型肝炎 1980年代から国内で散発していた。季節変動なし。
   ・注目すべきは、同じタイプのウイルスによるE型肝炎が列島横断的に
    1か月あまりの間に発生している事例があったこと。高齢者は重傷化、
    感染経路不明、この解明は重要。

などでした。
 日本のウイルス肝炎に対して行わなければならない研究課題が、肝炎とそのウイルスの研究者レベルでは出し尽くされていたと思います。
 報告の中でも出されていたのですが、問題は感染者(患者)が、どれだけ治療に結びつけられているのか、肝がん死を減少させるためには、猶予のないテーマです。

 参加して驚いたのは、午前のシンポジウムで吉澤班長の「我が国における慢性肝炎の現状」で、私が作ったパワーポイントの1画面が紹介されました。
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  Ⅰ.寄せられた相談から
    ①ドクターハラスメント
    ②偏見差別(医療機関)
    ③十分な相談と治療法の選択
      診療情報の提供と自己決定
    ④治療方針への疑問、不信
    ⑤複雑化する治療法・・・説明の難しさと理解許容限度
    ⑥不況による経済的困難→「医療」からの脱落
     効果を求めるためには長期間の抗ウイルス剤の投与など
    ⑦患者の高齢化と重症化

 

                   

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