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July 16, 2005

B肝:治療の到達目標と限界

 母子感染だろうと思われる私のB型肝炎、1977年にキャリアであることを日赤血液センターから告知され、治療を始めるきっかけとなった入院(腹腔鏡下の肝生検)が1985年12月。
 その後、12年間にわたり、インターフェロン(βタイプ:天然型4回、αタイプ遺伝子組み換え型4回、1治療期間28本)、ステロイド離脱療法4回(インターフェロン治療との組み合わせ)などを受けてきましたが、その後、肝炎は落ち着き、49歳を最後に治療を受けていません。
 ただ今は、定期的な血液検査と、エコー(6か月間隔)、造影CT(6か月間隔)、年に一度の静脈瘤のチェック(内視鏡検査)で経過観察中です。

 B型肝炎ウイルスは、DNAウイルス(C型肝炎ウイルスはRNAウイルス)で、特徴として肝細胞の遺伝子にウイルス遺伝子を組み込ませてしまうようです。したがって私の体からウイルスを完全に排除することは至難のわざです。
 また、このウイルス遺伝子の中に発がん因子も含まれているようです。

 治療の目標をどこに置くか、医者向けのテキストには、次のように書かれています。
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 B型慢性肝炎における臨床的治癒は、HBe抗原陽性からHBe抗体陽性へのSC(セロコンバージョン)、HBV DNAの陰性化、トランスアミナーゼ(AST、ALT)の正常化が持続することと考えられている。(略)HBs抗原が消失し、HBs抗体が出現して、いわゆる完全な“治癒”に到達するHBVキャリアは決して多くないからである。また、近年、SC後も肝炎を発症する症例が存在すること、HBV DNAを持続低値に保つことが発癌抑制に効果があると報告されていることなどから、従来のSCを目標としてインターフェロン治療に加えて、lamivudineなどの核酸アナログによる治療が広く使用されるようになってきた。しかし、lamivudineなどの強力な抗ウイルス薬を投与しても肝細胞内のHBVを完全に排除することは難しく、HBVの増殖を炎症が起こらない程度に抑えて、肝硬変や肝癌への進展を防ぎ、予後を改善させていくことが、現在の治療の到達目標であり限界である。

 注/ ( )内は私が追記
    出典:南江堂「慢性肝炎治療薬の選び方と使い方」、茶山一彰氏編集、05/07発行
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 私の場合、血液検査(生化学、血算など)は標準値内で落ち着いています。肝発癌のチェック、静脈瘤のチェックぐらいしか打つ手はないようです。

 関連ブログ「STDとしてのB型肝炎ウイルス

 

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