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July 27, 2005

専門家会議の限界

0572001
 27日、厚労省「C型肝炎対策等に関する専門家会議」が開催されました。
 会場が当日変更され、朝10時に地元駅から快速に飛び乗った私は、厚労省でそのことを知って非常にとまどいました。
 2時からの会議に20分遅れで会場の麻布十番駅近くの「外務省共用会議場」に到着、なんとか傍聴してきました。
 専門家会議は今回で最終となり、「C型肝炎対策等の一層の推進について」という文章のとりまとめの会議が行われました。
 一言では、「専門家会議の限界」を感じたと言うことでしょうか。お金をなるべくかけないで、いまある制度内で対策を行おうというものです。第2・3回会議で意見聴取された患者団体のどこもが主張した高額のインターフェロン治療などに対する医療費軽減策については、何ら触れられていません
 17時まで予定されていましたが。16時には終わり、日肝協から参加していた人たち(7人)と立ち話をして、東京の方々と喫茶店で今後の対応などを相談しました。

 傍聴した感想は、
○検査について
 マスコミでは、C型肝炎検査を保健所でHIV検査事業と絡めて無料で検査できるようにすると報道しています。確かに前進ですが、私のまちを管轄する保健所では、月に1回(1時間)の受付で15件までと、時間と件数の厳しい制限があります。
 節目検診は2006年まで行われますが、それ以後については、感染リスクの高い方々の検査を引き続き実施できるようにすることが盛り込まれています。問題は、この検査の呼びかけをいかに周知できるかと言うことと、検査を受けやすい方法に改めることです。

○感染防止対策
 医療現場での感染防止マニュアルの見直し、マニュアルの徹底、医療現場への立ち入り検査、歯科診療に伴う感染防止(新たなガイドラインの策定)が盛り込まれています。
 タトゥーやピアス対策

○治療
 1.治療体制の整備
 都道府県ごとに「肝炎診療協議会(仮称)」を設置し、適切な肝炎診療が行える医療供給体制を確保する必要がある。
 2.肝硬変や肝がんに対する高度専門的ないし集学的な治療の体制については、各都道府県区域について対応か脳内両機関の確保を図る。
 →実施するには相当な困難を伴うと思います。
 3.肝炎治療の均てん化を図るために、肝炎診療の関係機関、および団体から構成される全国レベルでの「全国肝炎診療協議会(仮称)」を設置
 →私はこれが今回の専門家会議の最大の目玉ではないかなと思います。

 関連した行事として
  1.厚労科学研究助成 
    「B型・C型肝炎に関する研究 疫学・臨床班合同会議」
     7/29 患者団体日肝協も班友として疫学研究班に参加
  2.患者会・日肝協 常任幹事会 
     7/31 東京
  3.日肝協・厚労省担当課 肝炎対策について「懇談」
     8月上旬に実施を申し入れています。
     7月21日に「要望書」を提出
     5月23日に、120人の国会議員に「請願書」を提出


 <以下続報>

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Comments

東京までお出かけくださって、お疲れ様です。
一応、情報として。
今回の会場は21日に開催通知がHPに掲載された時から
「三田共用会議所」になっていました。
ちなみに、ここへ行くには大江戸線か南北線ですが、
私はどちらも乗ったことがなくて、前の日に路線図で調べました。
 
私が印象的だったのは、検査体制の今後の対策で、
「節目検診は・・・当初の目的を達成することになる」のところです。
受診率が25%であったとの資料もありながら、
つまり実効的でなかったにもかかわらず、
省の担当者は節目検診を今後も続ける考えは全くないようで、
当初決められた通り私はやりました、という態度が感じられ、
そこに患者がいるという実感がないようで淋しく思いました。
このことで小俣先生は
「ハイリスクグループといっても一般の人はわからないので、
GOT,GPTの高かった人でいいのではないか」
と発言されていました。
この全く現場からの発言と差が大きく、
省がお役所仕事で進めていては肝炎対策は進まないと感じました。

Posted by: HATCH | August 01, 2005 at 12:13 AM

 そそっかしいですね。厚労省ビルで千葉の会長さんと一緒になりました。東京の方々も間違って、厚労省ビルに向かわれました。患者会でまとめて申し込むと、各自が会場を確認しないという、とんでもない間違いを起こしてしまいます。

>検査体制の今後の対策で、「節目検診
>は・・・当初の目的を達成することになる」

 厚労省の事務方は、やっているんだ受けない方が悪いとか、きちんと周知にない自治体にも問題があるような言い回し方のようです。
 この事業全体が、いまある制度を利用してすましてしまおうと言うところにも、大きな問題があるのだろうと思います。
 そういう意味での「専門家会議の限界」を感じた「会議」のとりまとめ「作業」でした。

 でも、「報告書」(会議で出された意見に基づいて、お盆前までにはとりまとめられるようです)で、盛り込まれた「成果」もあるわけですから、これはこれで、国と地方自治体がきちんとやっていただくように、患者としても注目し、不足があれば、意見を自治体や国にあげていかねばなりませんね。

 

Posted by: sin | August 01, 2005 at 07:37 AM

「専門家会議の限界」 〜長崎の八橋 先生からのメイルでご紹介いただき、拝読いたしました。八橋先生は 林先生/小俣先生とともに その会議に出席し発言された由。(貴HPをモニタリングされてるのもエラいですね!)

八橋先生から直接、この会議の内容と今後の保険診療の改訂などにつきお知らせいただいたので、静岡県肝臓病患者友の会(静岡肝友会)の顧問医師として、お礼を兼ねて八橋先生に返信メイルを送りましたので、ご参考までに以下に添付します:
----------------
八橋先生 お忙しい中 迅速かつご丁寧なお手紙ありがとうございました。

 ...ま さもありなん ですね。

1. 治療費の公費補助の件は 予算額も大きいのですぐには難でしょう
 でも、長い目でみたら 放置して発癌させてしまえば、亡くなるまでに
 結構な医療費がかかるわけだから... とも思いますが。

2. 重点依頼事項
 全国あちこちで「医原性」C型肝炎のEndemicな集団発生がありました
 静岡県で有名なのは 清水-興津地区 と 水窪地区 です

 静岡県立総合病院/伊東クリニックには 清水-「興津肝炎」例も受診
 〜 静岡県総・國立医長と私のIFN治療経験例は全例2型でした
 
 当初300例ほど登録されたそうですが、今なおキチンと追跡されている
 患者さんがどの程度いるのか誰も知らない
 ...折あるごとに 静岡県/地元医師会/マスコミに訴えてるが反応ゼロ

非加熱製剤の被害患者たちを救済するのなら この方たちにも
 何らかの援助の手を差し伸べて欲しい と痛感してます

 すでに登録例からの死亡例もあるし、登録されてはいないが同地区/近隣からのC型肝炎〜肝硬変・肝癌例も大勢お世話しました (既死亡例も多い)

Retrospectiveに責任を追及してもはじまらない
現存患者さんたちの利益優先で迅速な対策が必要です
 〜機会があったら 是非 厚労省方面の方たちに伝えて下さい。
------------
既HPのリンクに 静岡肝友会のURLも載せていただけるとよいと思います。
会の世話役の方にそのように申し上げておきます。

****************************************
 伊東 和樹 (静岡肝友会顧問医)
〒425-0027 焼津市栄町2-2-21
   アンビアパークビル2F
肝臓病・子育て よろず相談 伊東クリニック
TEL: 054-627-3044
FAX: 054--627-3059
E-mail: ito-clinic@vcs.wbs.ne.jp
*****************************************

Posted by: 伊東和樹 | August 01, 2005 at 01:24 PM

 ブログへのコメントありがとうございます。八橋先生の目にもとまっているのですね。
 C型肝炎感染者の集積は、各地に散見されるようです。もう10年も前ですが、鹿児島県財部町の患者会の会長さん(インターフェロン治療中に脳血管障害を起こされ寝たきりになられた)をお見舞いしたときに、鹿児島や宮崎の状況をお聞きしました。
 静岡の件は、昭和60年ごろの朝日新聞でも取り上げられていました。記事を読んだことを記憶しています。確か、田辺氏がまとめられたものでした。
 大阪南部の地域も保健師さんの研究会で事例報告されていました。
 どこをみてもC肝感染者、特に病状が進んだ方の例では、ご家族を含めて大変苦労されています。
 今回の国による「C型肝炎対策等に関する専門家会議」の報告「C型肝炎対策等の一層の推進について」で述べられている、「肝炎診療協議会(仮称)」が静岡でも立ち上げられ、先生がご指摘のことについて、診療体制が確立されることを願っております。

 私も支援している薬害C型肝炎患者が起こしている裁判は、薬害肝炎だけでなく、「医原病」としてのC型肝炎患者さんの救済策を国に求めるために起こしている裁判です。
 このことへのご理解と、ご支援をよろしくお願いいたします。

 静岡肝臓友の会のサイトへのリンクは、行うようにします。今後ともよろしくお願いいたします。

 また伊東先生には、ゲートタワービルで行われる「がん患者のための講演・相談会」の講師として、秋口にはご来阪いただけるとお世話をなさっておられる放射線科のドクターからお伺いしております。
 先生のお話をいまから楽しみにしております。
 静岡の患者さんたちにもよろしくお伝えください。
 

Posted by: sin | August 02, 2005 at 11:54 PM

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Tracked on July 28, 2005 at 11:37 PM

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