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July 10, 2005

従事資格を! ラジオ波治療

 :Yahoo!ニュースに、共同通信の配信記事「 死亡は『偶発的』と報告 大阪府立医療センター」が掲載されていました。
 肝がんの治療をラジオ波で受けた患者が、間違って腸を焼かれ、その後様態が急変し死亡したというものです。
 遺族は、真相を明らかにし、関係者の責任を明確にし、謝罪してほしいとしています。

 地元の患者会に、この記事に対する問い合わせもあり、また当会会員が他施設でマイクロ波による肝がん治療で謝って腸を焼いてしまい、腹膜炎を起こすまでそのことに病院側が気づかず、開腹手術を受けて命を何とか取り留めると言うこともありました。

 今回の府立急性期医療総合センターでの「死亡事故」は、研修中の医師が患者の主治医らの指導の元に治療が行われたものですが、この背景には様々な問題があるようです。
 何よりも問題なのは、この病院は「大阪府がん診療拠点病院」に指定されていることです。

 ラジオ波治療は、肝がんの部位に針を刺して、その針の先からラジオ波を発生させ加熱させて、肝がんを80℃位の熱で焼灼させるというものです。
 この治療のためには、腹部超音波画像診断で肝がんの部位を確定させなければなりません。治療の基礎に「超音波診断技術」をマスターしていなければならないはずです。
 「社団法人日本超音波医学会」が活動しており、「超音波指導医」 、「超音波専門医」 、「超音波専門医研修施設」 を認定しています。
 報道されたことは昨年8月のことですが、最新の同学会のサイトを見ても上記のいずれのリストにも該当施設の名も医師の名も掲載されていません。
 「日本肝癌研究会」も肝癌治療の水準向上と施設間格差をなくす努力をされています。肝炎・肝癌治療の主だった医療機関は、この研究会に施設会員として所属していますが、今回報道された施設は、施設会員となっておりません。

 最近では、昨年腹腔鏡を使った治療でも未熟な医師がマニュアルを見ながら「業者の助言」を得ながら治療を行い患者を死に至らしめる事件がありました。

 今回報道されたようなことを、二度と起こさないためにも、厚労省や関連学会は、マイクロ波やラジオ波による治療にも「専門医制度」をつくるなど安全性を確保してほしいと思います。
 また、医療機関では、当該の治療実績を公表すべきです。

 患者サイドは、針を使う肝がん治療(アルコール、マイクロ波、ラジオ波)では、せめて超音波専門医がいる施設で治療を受けるようにするなど、注意も必要です。

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