54億円の要求
26日、厚生労働省は来年度予算に関する概算要求書をHPにアップしました。
C型肝炎対策は、54億円。その詳細はHPにはまだ掲載されていません。
・エイズ対策 94億円
・ハンセン病対策 479億円
この差は、なんなんでしょうか。
一方、がん対策は、一大転換期を迎えようとしています。
医師である肝臓がん患者さんの「遅々として進まないがん対策行政」、がん患者自身が「むしろ旗を揚げなければ」という発想から、NHK大阪ホールでの集会が実現しました。厚生労働大臣や大阪府知事にもきていただくように要請しました。製薬会社などがん関連企業から1200万円あまりの寄付も寄せられ1800人もの患者や家族が、北海道から沖縄まで各地から参集しました。
厚生労働大臣もきてくださり、後半の2時間にわたるシンポジウムでのフロアーからの発言を含めてすべて直接患者の声を聞いてくださいました。
大臣は、皆さんの声を何とか実現できるように努力すると約束してくださいました。
■厚生労働省 概算要求
主要事項の3頁目からがん対策に関する記述があります。
http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/06gaisan/dl/syuyou2.pdf
専門分野看護師の養成(がん・糖尿病) 7頁
C型肝炎対策は、5頁
アスベスト対策 14頁
新聞各紙の報道から
共同通信「良質ながん情報を患者に 厚労省、情報ネット構築へ」
時事通信「がん情報をネットワーク化=地域格差解消し患者支援-厚労省」
毎日新聞「<厚労省>少子化対策手厚く 28%増の1006億円要求」
どれだけ患者を主体にした情報発信がされるのか、注目していかなければなりません。それと、これはあくまでも厚生労働省の要求ですので財務省がこれを了承してくれなければ予算化されないわけです。
一方、がん患者団体の側も、主体的な努力を積み重ねていく組織「NPO法人 がん患者支援機構」の立ち上げを9月上旬に行う予定です。呼びかけ人のお一人三浦捷一さんの体調の都合で大阪で開催されることになっています。肝臓病患者団体「日本肝臓病患者団体協議会」も、この「機構」に参加するために、旗揚げの会議に東京から常任幹事を派遣する予定です。
がん対策の予算は大幅に上積みされましたが、肝炎対策は、2005年度が51億円あまり、2006年度概算要求は54億円です。
わずかのアップ、肝炎患者の声が「小さい」せいでしょうか。
Comments
大々的に集会したのが良かったのでしょうが、それまでの関係者のご苦労が実を結んだのでしょうね。テレビで佐藤氏や三浦氏の厚労省などへの要請や街頭での訴えなど見ました。肝炎患者も沢山いる割には地味なのかも・・・
Posted by: さざえ | August 28, 2005 10:27 AM
新聞記事をみて喜んでいたのですが、そうではなかったのですね。アスベスト対策を考えると肝炎対策は実質マイナスってことですね。
皆様のご苦労ご努力に感謝します。
Posted by: kazu | August 28, 2005 03:21 PM